ヘアカラーの色持ちを良くする美容師が考えた基本的対策
「美容院できれいなヘアカラーに染めてもらっても、なかなか長持ちしない」
「だいたい色持ちってどれぐらいするのだろう?」
「色持ちさせる為には、なにをしたらいいのだろう?」
そんなお悩みを抱える方は意外と多いのではないでしょうか?
カラーには「ヘアカラー」「ヘアマニキュア」「塩基性カラー」など様々な種類があります。
カラーの種類によりカラーの持ちもその対策も様々です。
本日はカラー別でわかりやすく「色持ち期間」と「色持ちさせる対策」をご紹介いたします!
最後まで読んでいただけると、いつもより長く素敵なヘアカラーを楽しめて髪も美しくなること、間違いなしです。
是非、ご一読下さい!
目次
サロンカラーとホームカラーの違い
まずヘアカラーには「サロンで行うヘアカラー」と「ご自宅で行うヘアカラー」2種類ございます。
サロンカラーと薬局などで売っているホームカラーの違いですが、成分的には入っているものは、そんなに変わりません。
しかし、ダメージや髪に現れる効果に差があるので、わかりやすくまとめました。
サロンカラー
・ダメージがホームカラーより少ない
サロンカラー剤は、髪や頭皮に対し、低刺激で低ダメージでつくられています。なので成分的にもとても優しいです。
・髪質やダメージを見て診断し薬剤を選定できる
髪はダメージをしているところや、縮毛矯正をかけているところなど、場所や原因により濃く染まってしまったり、染まらなかったりします。そうならないように、美容師が調合し、均一に綺麗に染める事が出来ます。
・嫌な色味を消すことができる
美容師が髪にある色素を直接見て調合することにより、理想のヘアカラーや似合うヘアカラーに染めることができます。
具体例ですが、
日本人は赤みの色素を多く含んでいます。なので実はアッシュのみで染めても、赤味が残り綺麗なアッシュには、とてもなりづらいです。なので、その赤味を消す為に、赤の反対色である緑をいれて、赤味を消し、アッシュにしているので、綺麗なアッシュに染めることができます。
サロンカラーにしかできない大きな特徴です。
・塗りわけができる
カラーをして数ヶ月たつと、根元の伸びてきますね。いわゆる、プリンといわれる現象です。この黒髪の部分には、今までカラーの薬剤がついていない部分になります。
そうではない中間や毛先の髪はカラーがされており、おそらく茶色の場合が多いかと思います。なので、根元の薬と毛先の薬、最低2つに分ける必要があります。
ホームカラーではこのような塗り分けが難しいので、ダメージが大きくなってしまいます。
ホームカラー
・ダメージが大きい
薬局などで販売されているヘアカラー剤は、染まりづらい人や染まりやすい人、どんな髪質の人でも染まるようにアルカリ成分が多く含まれております。アルカリ成分が多ければ多い程、染まりやすく、髪へのダメージも、大きくなります。その為、髪への負担が大きくダメージしてしまいます。
・手間がかかる
お風呂場や洗面台が汚れたり自分の手も染まってしまいます。これらはなかなか取れづらく、手間としてはかなりのものになるでしょう。
・暗くなりすぎる場合がある
染まりづらい人でも染まるようにできているので、薬剤によって色素量がとても濃いです。なので染まりやすい人は想像よりも暗くなってしまいます。
またこの薬剤の場合、ダメージしている部分は染まりやすく、色が入りやすいです。なので、ダメージが進んでいる毛先に色が濃く入ってしまったりします。はたから見ると失敗しちゃったのかな?と思われる仕上がりになってしまうでしょう。
また、色が一部だけ濃くなってしまい、まだらになってしまうことも考えられます。
そうなってしまった場合、ブリーチを使わないと落ちません。ダメージを伴うので、避けたいところです。
ホームカラーは、薬局などで買えて自分の好きなタイミングで染めることができる反面、デメリットの方が大きいでしょう。
以上のことから、私はサロンカラーをお勧めします!
サロンカラーの色持ち対策
色落ちの一番の起こる場所はお風呂でのシャンプートリートメント、乾かしまでの一連の流れです。
しかし、それ以外にも色落ちを促進してしまう原因があります。ここを見直さなければ色持ちがよくなることはございません。
そんな時に気を付けていただきたい事をまとめました。
平均色持ち期間
ヘアカラーは、シャンプーをしたりアイロンを使うなどする度に色落ちがします。個人差がありますが約1ヶ月程度です。
またブリーチカラーの場合、約1〜2週間程度になります。
その日は洗わない
ヘアカラー剤は、髪にしっかりなじむのに約24時間かかります。
薬剤で髪を膨らませて、その中に色を入れるのが、カラー剤の仕組みなのですが、施術当日は、まだ髪が膨らんでおり、水になじみやすくなっています。
その為、カラーで髪に入れた色は水だけで簡単に流れやすい状態となっております。
特にダメージ毛程、髪は水になじみやすいので、色だけではなく、髪に大切なタンパク質まで流れ出す可能性もあります。
特にブリーチをして大幅に色味をチェンジされた方は、染めた日にシャンプーするのを我慢された方がよいでしょう。
シャンプーは低刺激のものを選ぶ
シャンプーの洗浄力があまりに高すぎてしまうと、色が落ちやすかったり、頭皮に負担がかかるので注意しましょう。
市販のシャンプーによく配合されている、ラウリル硫酸Naなどの成分は、洗浄力が非常に高いので、このような成分が入ったものは、できる限り避けましょう。サロンシャンプーはアミノ酸系の界面活性剤を使用しているものが多く、比較的肌や色落ちへの負担も抑えられるのでおすすめです。
ヘアカラーの色持ち用のシャンプーをつかう
カラーシャンプーは是非、使いましょう。
カラーシャンプーとは、ヘアカラーの色素がシャンプー剤に含まれており「髪を洗いながら髪に色を補給できる」ものです。 なので色味が長持ちします。
またカラーで染めて1週間は、髪も地肌も敏感です。この期間をどう過ごすかで、色持ちの効果が大幅に変わってきますので、しっかり染めたてから使ってあげましょう。
乾かす前に洗い流さないトリートメントを使う
キューティクルが痛んでいると、そこから色味が流出してしまいます。
なので、その状況をつくらないことがベストです。なので乾かす前に洗い流さないトリートメントを使い、しっかりキューティクルを補修してあげましょう。
濡れた状態の時がキューティクルが開いて成分が入りやすいので、付けるタイミングは、濡れた状態の時が最適です。
摩擦から守る
摩擦も色落ちに対し大きく影響を与えます。特に濡れた髪はデリケートです。タオルドライの時は、ゴシゴシとこすらず、優しくたたくようにタオルドライをしましょう。
また、濡れたまま寝てしまうと、しっかり閉じていないキューティクルが、枕の摩擦でこすれて余計にダメージし、更にカラーの流出が多くなってしまいます。なので、しっかり乾かして寝ましょう。
紫外線ダメージから守る
お肌と同じくヘアカラーにとって、日光は苦手なものです。
ベランダに置きっぱなしの洗濯バサミが、色落ちしているのを、見た事はないでしょうか?それと同じく髪色も紫外線に分解され、落ちてしまいます。
特にアッシュ系の色は紫外線にとても弱いです。帽子や日傘や日焼け止めスプレーで対策をしましょう。
熱から守る
過度な熱は変色の原因になります。
ヘアアイロンなどを使う際は、洗い流さないトリートメントや熱に対応するトリートメントで事前にケアをしましょう。
先程も少しお話をしましたが、アッシュ系は熱に弱く180度以上で使用すると色素が分解されてしまい、1回使用するだけで色が変わってしまいます。なので、160度以下で使用しましょう。
また、ドライヤーは熱が一点に当たらないように動かし、根元から風を当てましょう。
ヘアカラーを保つカラーシャンプー
ヘアカラーシャンプーは種類が豊富で何を使えばいいのか、迷われるかと思います。
おすすめのヘアカラーシャンプーはルベル「sona」シュワルツコフ「グッバイイエロー」です。どちらもとても高効果で人気の高い商品です。
ルベル sona
ヘアカラー直後の7日間は、髪も地肌も不安定な状況で、シャンプーで色が抜けやすく、地肌の水分量も減りやすい時期です。そんなデリケートになっている髪や地肌を、7日間集中ケアをしてくれるシャンプーです。
ヘアカラーの色味はそれぞれ毛髪内部に定着する場所が違います。sonaは「ブラウン・赤・青」用の3種類があり、洗浄剤を組み合わせることによって、それぞれの色持ちが良くなるように毛髪や色味をコントロールしています。
また色持ちはもちろん、ツヤ効果や低刺激で地肌ケアもしてくれます。
なので、とても効果が高く人気です。
sonaトリートメントを一緒に使われると、より毛髪成分やヘアカラー色素の流出を抑えてくれますので、オススメです。
グッバイイエロー
ヘアカラー・ブリーチ後の黄ばみをケアしてくれます。いわゆるムラシャンです。ムラシャンの中でも人気が高く雑誌などにも取り上げられております。
黄ばみ消しのために色素成分を調整しているため、美しい髪色が長持ちします。また、サンフェートフリーで安全性は高く、髪や地肌にやさしい洗い上がりであることも特徴です。
また、入りすぎを防ぐ為、メーカー推奨では3日に1回の使用をオススメしています。
カラー・ブリーチ後の黄ばみが気になるという方にオススメです。
グッバイイエローですが、当店SOY-KUFUで取り扱っております。
【SOY-KUFU通販サイト】
是非、ご利用下さい。
ヘアカラーの色持ちをよくするサロントリートメント
髪がダメージしていると、色抜けもその分はやくなってしまうので、トリートメントでしっかりケアをしましょう。
おうちでのトリートメントはもちろん、サロントリートメントでしっかり髪内部を補修し保湿してあげるのが、よいでしょう。
ヘアカラー後によい、おすすめのサロントリートメントをご紹介します。
コアミー
『コアミー』は、髪内部の芯(コア)を強くすることで、根元ふんわり、毛先までまとまる、潤いのある"なりたい髪" へと導くヘアトリートメントです。
ダメージや加齢で弱くなった髪は、内部に空洞が多くなります。空洞化によって、髪の芯である“α―ヘリックス”が不均一になることで、まとまりのなさ、パサつき、コシがないなどの髪が弱くなったと感じる変化が生じます。
アリミノ独自の複合体成分「ヘリックスショット」がダメージや加齢で不安定になった“α―ヘリックス”を補修します。
また髪質別により3種類のタイプございます。
・SMOOTH
「軟毛・細毛 」「パーマ毛」「からまりやす方」
根元をふんわりさせながら、 サラっとからまない仕上がり
・MOISTURE
「普通毛」「まとまらない方」
根元のボリュームを保ちながら、 なめらかに潤う仕上がり
・EXTRA MOISTURE
「硬毛・太毛」「ストレート毛」「(直毛)広がりやすい」
根元のボリュームをつぶさず、 広がりが落ち着く仕上がり
よりお客様の悩みに寄り添りケアが可能です。
また「サロンでトリートメントしても長持ちしない」というお声を沢山いただきます。それを解消すべく、トリートメントをされた方に、おうちで使うホームケアトリートメントをお渡ししております。ご使用することにより、効果が1ヶ月保ちます。
ダメージケアをされたい方やカラーチェンジされた方。ヘアカラーの色味を長く楽しみたい方から、とても人気が高いメニューとなっております。
洗い流さないトリートメント
先程もお話させていただきましたが、キューティクルが痛んでいると、そこから色味が流出してしまいます。
なので洗い流さないトリートメントは必須です。中でもオススメの商品が、こちらです。
ルベル seesaw アウトバス
高保湿で補修能力がとても高くダメージ毛、ヘアカラー毛のケアに効果的です。また、軽い分子と重い分子が入っており毛髪内部から抜けないよう作用し、効果が長持ちします。
またツヤを出すことにも特化しております。
髪表面に層を二層作りその層に光が反射しツヤに見せてくれる、今までにないテクノロジーがつめこまれた優れものです。
髪質により二種類あります。
♯ ツヤを出しながら繊細な毛束の動きを表現しやわらかく立体感のあるクリアなツヤに。軟毛、細毛の方にオススメ。
♭ やわらかく髪の毛の表面をコーティングししっとり潤いのあるスタイルに。剛毛、広がりが気になる方にオススメ。
当店SOY-KUFUでももちろん取り扱っており、人気の高い商品になります。
【SOY-KUFU通販サイト】
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ヘアマニキュアの色持ち対策
ヘアマニキュアは、髪表面をコーティングするように染めるものです。
なのでダメージはしません。
ヘアカラーとは違い、頭皮から塗布することができません。ヘアマニキュアで白髪を染める場合は、根元から1ミリ浮かして塗布します。ヘアカラーで行う白髪染めよりも白髪が目立ってくるのが少し早めなのが特徴です。
また、水に弱く髪に水がつくと色落ちしてしまいます。汗や雨にも気をつけましょう。
平均色持ち期間
色持ちは、平均で3~4週間程度です。
1ヶ月に1回はヘアマニキュアの施術を、美容室にて行うイメージでしょう。
お風呂から上がった後はすぐに乾かそう
髪の色が落ちてしまう原因に「髪を濡らすこと」があります。
ヘアマニキュアは、水に弱くこのような状況を長時間放置していると、マニキュアがそこから流出してしまい、色が抜けてしまいます。
シャンプーした後のリンス・コンディショナー・トリートメントをしっかり流そう
ヘアマニキュアはリンス・コンディショナー・トリートメントと結びつきやすい性質を持っています。
トリートメントに含まれる補修成分は、しっかり流しても髪に浸透した部分は保持されているので、心配なくしっかりと流して下さい。
トリートメントが流しきれておらず、髪に付着している場合、成分がキューティクルの内部ではなく表面に残ることでヘアマニキュアと結合し色落ちしますので気を付けましょう。
ヘアアイロンは低温度で短時間で使用しましょう
ヘアカラーと同じくヘアマニキュアも熱に弱いです。
熱によるダメージは、髪の毛を単に痛めるだけでなく、色落ちもさせてしまいます。
低温(~160℃)に設定して、同じところを何度もアイロンでスルーしないよう注意しましょう。
塩基性カラーの色持ち対策
塩基性カラーとは、カラーバターやカラートリートメントといい、髪をトリートメントしながら染められる染料のことです。
成分は90%トリートメントで、できているといわれています。
その為、ケアしながら染めることができます。
ヘアカラー剤は髪の色を抜きながら、染めていくのに対し、塩基性カラーは、髪表面に色を定着させることで、髪を染めています。なので、ブリーチ毛にも優しいです。
塩基性カラー自体には髪を明るくする力がないため、ブリーチが必須になります。
トリートメント成分を多く含んでおりますが、ブリーチによるダメージケアをしっかりして、更に色持ちケアをしないと、色がはやく抜けてしまいます。
また、ヘアカラーと色持ち対策は同じですが、塩基性カラーだからこその対策もあるので、まとめました。
平均色持ち期間
髪質や使う色や環境によって変わってきますが、
染めてから約1カ月くらいが目安になります。
中でも暖色系が約1ヶ月程度
寒色系が約2〜3週間程度
だと言われています。また、色が濃いものは1ヶ月半くらいが目安になります。
同じ系統の色で染める
同じ系統の色のカラーを繰り返すと、その色素は完全には抜けきらず、染める度に蓄積され色持ちします。
「アッシュ系が好きでずっとアッシュ系でいいな」という方はアッシュが蓄積され色がより長持ちします。
なので寒色系、暖色系と系統をコロコロ変えないことです。
同じ色ではなくても、アッシュ系、グレー系のように寒色系だけで染めたり、レッド系、ピンク系と暖色系で統一して染め続けていれば大丈夫です。
なので色の系統をガラッと変えるということは、色落ちも早くなることを想定しておきましょう。
ブリーチはカラーの前にしっかりやりきる
塩基性カラーで色落ちした状態の上から、ブリーチや普通のカラーをしてしまうと『残っていたカラーの色素が分解』されてしまうので塩基性カラーで染めた色がリセットされてしまいます。
なので、もう少し彩度が欲しいなと思われる方はブリーチをしっかりしておいてからカラーを重ねた方が発色がよくやります。
ただし、ダメージレベルはあがる為、色持ちは悪くなるでしょう。
あとはヘアカラー剤と同じです。
・摩擦、熱、紫外線、ダメージから守る
・カラーシャンプーを使う
・サロントリートメントでケア
上記の方法で対策しましょう。
まとめ
ヘアカラーの色持ちと対策をご紹介しましたが、いかがでしたか?
同じカラーでも対策方法は様々でしたね。
ヘアカラー
・色持ちは約1ヶ月
・摩擦、紫外線、熱から髪を守る
・カラーシャンプーを使用する
・サロントリートメントでケア
ヘアマニキュア
・色持ちは約3〜4週間
・しっかりタオルドライをしすぐ乾かす
・熱に弱い
塩基性カラー
・色持ちは約2週間〜約1ヶ月
・ブリーチはカラーの前にやりきる
・染める色の系統をコロコロ変えない
簡単にすぐ取り入れることができたり、使うものを変えるだけで、いつもより長持ちするなんて素敵ですよね!しっかりあった方法でケアをしヘアカラーを思う存分、楽しみましょう!
ありがとうございました。