枝毛の原因を知ってツヤ髪に改善する方法を美容師が解説
枝毛でお悩みの方に質問です。
「枝毛はどうやって治すのだろう?」「そもそも原因はなんなのだろう?」
そんなお悩みを抱える方は意外と多いのではないでしょうか?
枝毛が目立ってしまうと、見た目も手触りも気になりますよね。治す為には、適切な対策が必要です。
本日は「枝毛が出てしまった時の対処法」はもちろん、「枝毛の原因」や「枝毛の予防策」などをご紹介いたします。
最後まで読んでいただけると、枝毛に関するお悩みが解決できること、間違いなしです。
是非、御一読お願い致します。
目次
枝毛とは
枝毛とは、キューティクルとコルテックスのダメージが、主な原因によって起こるものです。
キューティクルは髪の一番外側にあるので、ダメージしやすい箇所です。
キューティクルが剥がれると、そこからコルテックスに保持されている髪内部の成分や水分が流出します。
そうすると、髪内部がスカスカになり、摩擦やダメージに耐えられず、毛先が二股、三股と何本も裂け、枝毛になってしまいます。これが枝毛です。
枝毛の種類
枝毛にも様々な種類があるのをご存知でしたか?あまり知られていませんが、枝毛にも種類がありそれぞれ特徴があるのでご紹介します。
①枝分かれしているタイプ
毛先が枝のように、2股や3股に分かれる枝毛です。
この枝毛になる原因は、髪の栄養不足です。毛先まで栄養が行き届かず、ダメージがどんどん蓄積されて出来ます。
②毛先が細くなっているタイプ
毛先がだんだん細くなっている枝毛です。
この枝毛の原因は、カラーやパーマの薬剤ダメージやドライヤーやアイロンの熱ダメージによるものです。
③途中で輪っかが出来ているタイプ
毛先が途中で輪っかができている枝毛です。
この枝毛の原因は、カラーやパーマの薬剤ダメージや、ドライヤーやアイロンの熱ダメージに加え、睡眠不足や栄養不足によるものです。
切れ毛になる前に枝毛ケアをしよう
枝毛は途中で枝状に裂けてしまっている髪の毛のことで、切れ毛は途中で切れてしまっている髪の毛のことをいいます。
枝毛が深刻化すると、切れ毛になるパターンもあります。なので枝毛のうちにしっかりとケアをすることが大事になってきます。
枝毛の原因① 過度なブラッシング
ブラッシングをしている時、髪には摩擦が起こります。
過度に力を加えブラッシングをすると、髪の毛のキューティクルが剥がれ、枝毛の原因になります。
髪の毛が絡まっている時に、無理やり引っ張るようにブラッシングするのもよくありません。
解決方法
ブラッシングは、毛先の方からブラシを通しましょう。
毛先から通すと、絡まりがほどけやすくなります。毛先から中間、根元の順番にブラッシングします。
摩擦が起こらないように、ブラシは力を入れず、優しく動かしましょう。
その時に、摩擦が起きづらいブラシを使うと、ダメージを軽減することが出来ます。
オススメのブラシの材質は「木製のブラシ」や「天然毛のブラシ」です。これらは摩擦の発生を抑えてくれる効果があります。
枝毛の原因② ドライヤーのあて方
ドライヤーを近くであてたり、長時間熱をあてていると、髪内部の水分を奪いダメージし枝毛の原因になってしまいます。これはかなり多くの人があてはまる原因なので、是非見直してみてください。
解決方法
髪から20cmほど離した状態でドライヤーをかけましょう。
乾かしすぎてしまってもダメージしてしまいます。それを防ぐ為に、乾かす前にアウトバストリートメントを付けて乾かすとよいでしょう。
髪が濡れた状態はキューティクルが傷みやすいので、そのまま寝てしまうと、髪が擦れて枝毛になってしまいます。
また、おそろしいことに雑菌も繁殖します。繁殖した結果、枝毛だけではなく抜け毛になってしまう可能性も出てきてしまいます。
さらには雑菌が発する臭いも出てきてしまい、良いことがありません。
乾かすことですべて解決しますので、めんどくさくても乾かすことだけはしっかりとやりましょう。
詳しい乾かし方は、こちらのブログをご覧下さい。
【プロが教える正しいドライヤーでの乾かし方】
枝毛の原因③ ヘアアイロンの温度
ヘアアイロンで毎日スタイリングしたり、設定温度が高過ぎると、枝毛の原因になります。
ヘアアイロンは熱ダメージの他に、スルーする時に起こる摩擦でもダメージしてしまいます。
解決方法
アイロンの設定温度は180度以下にしましょう。それだけで随分髪のダメージが軽減されます。(スルーの回数を増やしたり、同じところにずっとアイロンをしているとダメージしてしまうので注意)
また、ストレートアイロンは、摩擦が起こりづらいシルクプレートを搭載した商品があります。もしヘアアイロンを買い替える時はシルクプレートを搭載したヘアアイロンを購入すると良いでしょう。
シルクプレートとは
本来、高温状態のヘアアイロンのプレートに水をかけると、一瞬で蒸発してしまいます。
その為、髪をプレスすると髪内部の水分を奪ってしまうのが普通で、これがダメージの原因になります。
ですが、シルクプレート搭載のアイロンは水分を一瞬では蒸発させません。
髪の水分蒸発を最小限に抑えることができる為、繰り返し使った時のダメージを大幅に抑えてくれるのです。
また、シルクプレートは他のプレートに比べ、とてもツルツルとした質感です。
髪に通した時も滑りが良く、摩擦による負担を大きく下げることができます。
摩擦はキューティクルを痛ませ、髪をダメージさせてしまいます。
その状態で何度もヘアアイロンを通すと、ダメージが重なってしまいます。
以上の点からシルクプレートを使ったアイロンは、髪へのダメージを最小限にする事が可能なので、美容師の中でも愛用している人が多い商品です。
シルクプレートについて詳しく知りたい方は、こちらのブログをご覧下さい。
【あなたに合ったヘアアイロンの選び方を美容師が徹底解説】
枝毛の原因④ ヘアカラーとパーマの頻度
パーマやカラーを頻繁に繰り返してしまうと、髪に負担がかかり枝毛の原因になってしまいます。
特に、ブリーチカラーや縮毛矯正などは、強い薬剤を使う為、枝毛になりやすい傾向があります。
解決方法
施術するスパンは短く繰り返さないように、適切なスパンで美容院に通いましょう。
ブリーチや縮毛矯正をされている方は、枝毛になりやすいので、必ず毎日トリートメントでケアしてください。
また、美容院のメニューの中でブリーチと縮毛矯正は、特にダメージが大きく出る施術です。どちらか1つのメニューに絞ることをおすすめします。
どちらの施術もしてしまうと、髪が耐えられなくなり、枝毛どころかチリチリになってしまう可能性が出てきてしまいます。
枝毛カットをして改善する
枝毛をなくす方法として、カットすることも1つの手段です。むしろ枝毛は切らなければなくなることはありません。
根本的な解決策としては1番の対策です。
解決方法
枝毛カットは案外簡単なので、ご自身でカットされても大丈夫です。髪を見ながら1本づつ枝毛を切っていくだけです。
ご自身でカットされる際は、切れ味の良いヘアカット用のハサミを用意し、枝毛の少し上からカットしましょう。その時に、ハサミは髪に対し直角になるように入れましょう。斜めにいれるとまた枝毛になってしまう場合があります。
自分でやるのはちょっと自信が無い方は、美容院でお願いしてください。ほとんどの美容院で対応してくれるはずです。
美容院で枝毛のカットをするメリットは、自分では見えない場所の枝毛も切ることが出来る点です。360度どこから見てもきれいなヘアスタイルにするためにはとても良い方法ですね。
髪の水分量を上げて予防する
カラーやパーマなどの薬剤ダメージや、アイロンやドライヤーの熱ダメージの他に、偏った生活習慣が原因で、枝毛になることがあります。間接的に髪に悪い影響が出る事をまとめてみました。
解決方法
偏った食事や、睡眠不足などの生活リズムが乱れてしまったり、体に必要なタンパク質やアミノ酸といった栄養が足りなくなると、髪は乾燥してしまいます。
乾燥すると、枝毛が出来やすくなります。
バランスの良い食事と十分な睡眠時間を取り、規則正しい生活習慣を心がけましょう。
《オススメの食事》
・タンパク質を多く含んだ食べ物
肉類、魚類、卵、大豆食品、乳製品
《適正な睡眠時間》
・平均7〜8時間
生活リズムを整えると、健康な髪が生えてくるので、枝毛も出来づらくなります。
髪だけではありませんが、食事や睡眠時間には気を付けましょう。
ヘアケアをして改善・予防する
皆さんは普段どんなヘアケアをしていますか?上記してきたようにダメージさせないことはとても大事なことなのですが、ダメージを修復することも同じぐらい大事です。ここでは枝毛に効果的なヘアケア対策をご紹介します。
トリートメントをする
枝毛を生まない為にも、トリートメントをしてケアをしましょう。カラーやパーマなど何かしらの薬剤を使っている髪の毛には「毎日トリートメントをする」ことが大事です。
薬局でトリートメントを探す際は、リンスやコンディショナーではなく、トリートメント表記のある物を選びましょう。
理由はリンスやコンディショナーより、トリートメントが一番ダメージ補修や保湿をしてくれるからです。
また、市販のトリートメントとサロン専売品のトリートメントの違いですが、サロン専売品のトリートメントの方が、髪に対して安全性が高く効果も出やすくなっています。
しっかりケアされたい方は、サロン専売品のトリートメントを選びましょう。
また、週に1、2度トリートメントのかわりに、ヘアマスクを使い集中ケアをするのも、オススメです。
ヘアマスクとは、トリートメントの有効成分濃度を上げた商品です。
濃厚な保湿成分で、髪のおさまりやダメージを劇的に改善してくれるので、枝毛がひどい方やトリートメントを毎日しても物足りない方におすすめです。
アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)を使う
キューティクルが痛んでいると髪内部の水分量が減って乾燥し、その結果枝毛になります。
なので、その状況をつくらないことがベストです。乾かす前に洗い流さないトリートメントを使い、しっかりキューティクルを補修してあげましょう。
濡れた状態の時に、キューティクルが開いて成分が入りやすいので、付けるタイミングは濡れた状態の時が最適です。
選ぶ時は、アウトバストリートメントと表記されている物を選びましょう。
椿油やスタイリングで使うオーガニックオイルは、栄養成分は無く、髪表面の質感を良くするものが多いです。
おすすめは保湿力の高いアウトバストリートメントです。
中でも、人気で効果の高いアウトバストリートメントが2つあるので、ご紹介します。
seesaw クリアオイル
高保湿で補修能力がとても高くダメージ毛のケアに効果的です。
また、軽い分子と重い分子が入っており毛髪内部から抜けないよう作用し、効果が長持ちします。
ツヤを出すことにも特化しています。
髪表面に層を二層作り、その層に光が反射しツヤに見せてくれます。
今までにないテクノロジーがつめこまれた優れものです。
髪質により使い分けられるように、ラインナップは二種類あります。
see saw ♯ (シャープ) ツヤを出しながら繊細な毛束の動きを表現し、やわらかく立体感のあるクリアなツヤに。軟毛、細毛の方にオススメ。
see saw ♭ (フラット) やわらかく髪の毛の表面をコーティングし、しっとり潤いのあるスタイルに。剛毛、広がりが気になる方にオススメ。
ルベル イオセラムアウトバストリートメント
くせ毛専用アウトバストリートメントです。
くせ毛の髪は水分量、油分量ともに少ない為、広がってしまいます。ですが、このオイルを使うと髪の内部がしっとりし、広がりもおさまります。
この商品は「乾性油」というオイルを使っており、「乾く性質の油」が主成分です。
ベタ付かずに、外部はサラサラな状態になります。
当店でも取り扱っており、人気の高い商品です。こちらのサイトからもお買い求めいただけます。
サロントリートメントで集中ケア
美容院に行かれた時、トリートメントのメニューはされていますか?
髪のダメージは枝毛の大きな原因です。自宅でのトリートメントはもちろん、サロントリートメントでしっかり髪内部を補修し保湿してあげると、枝毛の発生率はかなり変わってきます。
【サロントリートメントの特徴】
美容室で行うサロントリートメントと、自宅で行うトリートメントの違いは、付けるトリートメントの工程数と成分と分子の大きさです。
家で付けるトリートメントは1種類ですが、サロントリートメントは約2~4種類を順番に付けていきます
付けるトリートメントの数が違うので、髪内部に入る成分が濃くしっかり効果が行き渡ります。
また、トリートメント分子の大きさも違います。美容室でのトリートメント分子は小さいので、しっかり髪内部に入り、ダメージを補修してくれます。
また美容院によって異なりますが、あなたの髪質に合わせたトリートメントでケアをすることが出来ます。
美容院ではトリートメントだけを利用する事も可能なので、枝毛やダメージがひどい時には月に一回通ってみるのも良いでしょう。
枝毛に関するQ&A
枝毛に関するQ&Aをまとめてみました。ご覧下さい。
頭の右半分だけ枝毛が、ひどいです。どうしてですか?
おそらく右半分にだけが、左半分よりダメージが受けやすい状態になっています。
例えば右を向いて寝ると、枕と髪が擦れて、右側だけダメージが進んでしまう場合があります。
また、髪を巻く時に巻づらくて何度も右だけ巻き直していると、右側のダメージが進み、枝毛になってしまうことが多くなります。
1000円カット店で、枝毛カットはしてくれますか?
枝毛カットをしてくれる1000円カット店は多いです。枝毛カットだけで利用されている方もいらっしゃいます。
カウンセリングの際に、「枝毛のカットをお願いします。」とお願いしましょう。
全体の髪の長さを変えたくない場合はしっかりと「長さは変えないように」と言うと確実です。
美容院に行ったら、枝毛が増えました。何故ですか?
髪のダメージレベルを見誤り、限界の髪にパーマやハイトーンカラーを無理にしてしまうと、ダメージが出て枝毛の原因になってしまうことがあります。
また、使っているハサミの刃のお手入れが行き届いてないと、枝毛になってしまう可能性が高くなってしまいます。
まとめ
本日は「枝毛が出来てしまった時の解決法」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
ここに書いてあることを、もう一度箇条書きにしてみます。
・過度なブラッシングは避ける
・ドライヤーを当てすぎない
・ヘアアイロンの温度は〜180度で使用する
・トリートメントでケアをする
・アウトバストリートメントを使う
どれも難しいことではないのですが、枝毛が気になっていらっしゃる方にお話を聞くと、すべて取り入れていらっしゃる方は、ほとんどいらっしゃいません。
正しい対策をし、正しいヘアケアをすると、枝毛が少なくなることは確実です。
是非参考にして枝毛の少ない髪を目指してくださいね。ありがとうございました。